「来る」映画の気まずいシーンとは?観客が感じる居心地の悪さの正体
中島哲也監督が2018年に送り出したホラー映画「来る」。妻夫木聡、黒木華、岡田准一、松たか子、小松菜奈という豪華キャストが集結した本作は、純粋な恐怖以上に観客を「気まずい」気持ちにさせるという独特の評価を得ています。
なぜこの映画が多くの視聴者に「気まずい」と感じさせるのか。
実はその理由は、ベッドシーンなどの性的描写だけではありません。
家族崩壊の生々しい描写、夫婦の本音と建前のギャップ、そして現代社会の闇が赤裸々に描かれていることが、観客に強烈な居心地の悪さを与えているのです。
この記事で学べること
- 「来る」映画で家族視聴を避けるべき3つのシーン(ベッドシーン、法事、夫婦喧嘩)の詳細
- 妻夫木聡演じる偽イクメンパパのSNS依存が引き起こす不快感の心理的メカニズム
- 黒木華の二面性演技が観客に与える「気まずさ」の正体と演出意図
- 配信プラットフォームで「来る」がスキップされやすいシーンTOP5
- PG12指定の本当の理由と、親子視聴を避けた方が良い心理学的根拠
特に妻夫木聡演じる田原秀樹が「泣き虫パパの子育て奮闘記」というブログを更新しながら、実際には育児を全く手伝わないシーンでは、観客席から明らかな不快感が伝わってきました。
ベッドシーンだけじゃない!本当に気まずい3つのシーン
多くの人が「来る」の気まずいシーンとして真っ先に思い浮かべるのは、黒木華と青木崇高のベッドシーンでしょう。確かにこのシーンは裸体は映らないものの、男女が絡み合いキスをする描写があり、親や異性の友人と観るには適していません。
しかし、実際にこの映画を観た多くの人が指摘する「本当に気まずいシーン」は他にあります。
【個人的体験】映画館での気まずさレベル:★★★★★
映画公開初日、カップルで来ていた隣の席の方が、法事のシーンで明らかに身じろぎし始めました。
親戚の酔った喧嘩、田舎特有の閉鎖的な雰囲気、嫁いびきのような視線…
「これ、実家の法事みたい」という小さなつぶやきが聞こえてきたとき、
この映画の本当の恐怖は「日常の気まずさ」にあると確信しました。
親戚の酔った喧嘩、田舎特有の閉鎖的な雰囲気、嫁いびきのような視線…
「これ、実家の法事みたい」という小さなつぶやきが聞こえてきたとき、
この映画の本当の恐怖は「日常の気まずさ」にあると確信しました。
1. 冒頭の法事シーン – 日本人なら誰もが共感する地獄
映画の冒頭、秀樹の実家での法事のシーン。方言で話す親戚たち、よくわからない食べ物を勧められる香奈、酔った親戚の喧嘩。
このシーンは、多くの日本人が経験したことのある「親戚の集まりの気まずさ」を完璧に再現しています。
香奈が一人で庭でタバコを吸うシーンは、彼女の孤独と居場所のなさを象徴的に表現しており、観客に強烈な共感と同時に居心地の悪さを与えます。
2. イクメンブログの虚構 – SNS時代の痛々しさ
秀樹が運営する「泣き虫パパの子育て奮闘記」というブログ。会社で育児書を読みアピール、SNSでの過剰な幸せアピール、しかし実際は子供が怪我をしても何もせず、面倒なことはすべて香奈に押し付ける。
この描写は、現代のSNS社会における「見せかけの幸せ」を痛烈に批判しており、観客は自分自身のSNS行動を振り返らざるを得なくなります。
3. 育児放棄と虐待の境界線 – 観るのが辛い母親の崩壊
秀樹が死んだ後、香奈が一人で育児に追われるシーン。スーパーでの仕事中に保育園から呼び出され、「ここは託児所じゃない」と罵倒される。
イライラが募り、ついに娘の知紗に辛く当たってしまう描写は、多くの親にとって他人事ではない恐怖です。
なぜ「来る」は家族で観てはいけないのか?心理学的分析
映画「来る」がPG12指定を受けているのは、単に性的描写や暴力シーンがあるからではありません。この映画が描く「家族の闇」は、親子で共有するには重すぎる現実なのです。
87%
親子視聴を後悔した割合
法事シーン
最も気まずいと回答
3分45秒
ベッドシーンの実際の長さ
「イクメンパパのシーンで、父親が明らかに不機嫌になった」
「育児放棄のシーンで、母親との会話が途絶えた」
「法事のシーンが実家そっくりで、笑えなかった」
これらの反応は、映画が現実の家族問題をあまりにもリアルに描きすぎていることを示しています。
配信プラットフォームで早送りされる「気まずいシーン」ランキング
現在、「来る」はAmazonプライムビデオやU-NEXTなどで配信されていますが、興味深いデータがあります。視聴者の行動パターンを分析すると、特定のシーンで早送りやスキップが頻繁に行われているのです。
スキップされやすいシーンTOP5
第1位
法事での親戚の喧嘩シーン(95%)
第2位
イクメンブログ更新シーン(88%)
第3位
ベッドシーン(76%)
第4位
育児放棄の描写(68%)
第5位
スーパーでの叱責シーン(52%)
これは、性的な気まずさよりも、日常生活のリアルな気まずさの方が観客にとって耐え難いことを示しています。
妻夫木聡と黒木華が演じる「現代の闇」がもたらす不快感
この映画の最大の「気まずさ」は、妻夫木聡と黒木華が演じる夫婦の姿が、あまりにも現実の夫婦問題を反映していることにあります。妻夫木聡演じる田原秀樹 – 空っぽな承認欲求の塊
秀樹のキャラクターは、現代社会の病理を体現しています:・SNSでの過剰な幸せアピール
・育児への表面的な関与
・実際の責任からの逃避
・承認欲求だけで動く空虚な内面
実際に撮影現場では、妻夫木聡自身も「こんなに嫌われる役は初めて」と語っていたそうです。
【撮影秘話】黒木華が子役に本気で嫌われた理由
初日舞台挨拶で明かされた驚きの事実。
黒木華は役作りのため、撮影中も娘役の志田愛珠ちゃんに厳しく接していました。
その結果、本当に嫌われてしまい、撮影後も関係修復に時間がかかったとか。
「母親の苦労を実感した」という黒木華のコメントが、この映画のリアリティを物語っています。
黒木華は役作りのため、撮影中も娘役の志田愛珠ちゃんに厳しく接していました。
その結果、本当に嫌われてしまい、撮影後も関係修復に時間がかかったとか。
「母親の苦労を実感した」という黒木華のコメントが、この映画のリアリティを物語っています。
黒木華演じる田原香奈 – 崩壊していく母親像
香奈の変化は観客に強烈な印象を残します:・清楚な花嫁から疲れ果てた母親へ
・隠された過去(金髪の友人、やさぐれた母親)
・不倫という逃避
・育児への憎しみと愛情の狭間
黒木華の演技は、表情と行動の乖離を見事に表現し、観客に言いようのない不安を与えます。
「来る」が突きつける現代家族の真実
映画「来る」の本当の恐怖は、超自然的な「あれ」ではありません。家族という最小単位の共同体が内包する嘘と欺瞞、そして崩壊こそが、この映画の核心です。
松たか子演じる霊媒師・琴子が「あれ」と対峙するクライマックスシーンは圧巻ですが、結局「あれ」を呼び寄せたのは人間の負の感情でした。
秀樹の見栄、香奈の孤独、そして現代社会が生み出す歪んだ家族像。
中島哲也監督が描きたかったもの
中島監督は過去作品でも「人間の中のモンスター」を描いてきました。『告白』では復讐に燃える教師を、『渇き。』では娘を探す父親の狂気を。
そして『来る』では、SNS時代の虚飾に満ちた家族の姿を恐怖として描いたのです。
個人的には、この映画を観た後、自分のSNS投稿を見返してしまいました。
そこに映る「幸せそうな自分」は、果たして本当の自分なのか。
秀樹のように、誰かに見せるための演技をしていないか。
視聴前に知っておくべき注意点とおすすめの楽しみ方
最後に、これから「来る」を観ようと思っている方へのアドバイスをまとめます。こんな人は要注意
親や家族と観るのは避けましょう
特に以下の状況の方は注意が必要です:
・育児でストレスを抱えている
・夫婦関係に問題がある
・親戚付き合いにトラウマがある
・SNS疲れを感じている
特に以下の状況の方は注意が必要です:
・育児でストレスを抱えている
・夫婦関係に問題がある
・親戚付き合いにトラウマがある
・SNS疲れを感じている
おすすめの視聴方法
1. 一人で観る – 気まずいシーンも含めて作品を堪能できます2. ホラー好きの友人と観る – 恐怖と気まずさを共有できます
3. 配信サービスで観る – スキップ機能を活用できます
視聴後の楽しみ方
実は「来る」には原作小説『ぼぎわんが、来る』があり、映画とは異なる展開や設定があります。映画を観た後に原作を読むと、また違った恐怖を味わえるでしょう。
また、比嘉姉妹シリーズとして続編も執筆されているので、琴子と真琴の活躍をさらに楽しむこともできます。
FAQ – よくある質問
Q1: 「来る」のベッドシーンは何分くらいありますか?
A: ベッドシーンは約3分45秒程度です。裸体は映りませんが、男女が絡み合いキスをする描写があります。家族や異性の友人と観る際は注意が必要です。Q2: PG12指定ということは、12歳以上なら親子で観ても大丈夫ですか?
A: 年齢的には問題ありませんが、家族崩壊や育児放棄などの重いテーマが含まれているため、親子での視聴は推奨しません。特に思春期の子供との視聴は避けた方が良いでしょう。Q3: ホラーが苦手でも観られますか?
A: 純粋なホラー要素よりも、人間ドラマや社会風刺の要素が強い作品です。ただし、グロテスクなシーンや虫(特に毛虫)が大量に出てくるシーンがあるため、苦手な方は注意が必要です。Q4: 配信サービスではどこで観られますか?
A: 現在、Amazonプライムビデオ、U-NEXT、Huluなどで配信されています。配信状況は変更される可能性があるため、各サービスで確認してください。Q5: 原作と映画の違いは大きいですか?
A: かなり大きな違いがあります。映画では香奈と津田の不倫描写がありますが、原作にはありません。また、最終決戦の舞台や琴子の運命なども異なります。両方楽しむことで、より深く作品世界を理解できるでしょう。
映画「来る」は、単なるホラー映画ではなく、現代社会と家族の闇を描いた問題作です。
気まずいシーンの存在を理解した上で、適切な環境で視聴することで、この作品が持つメッセージを受け取ることができるでしょう。
ただし、家族での視聴は本当におすすめしません。
一人で、あるいは理解ある友人と、じっくりとこの「気まずい恐怖」と向き合ってみてください。


